エピソード
東京都青梅市の山あいに残る隧道群。この場所には新旧三代のトンネルが並んで存在し、現役の新トンネル、その上の旧トンネル、さらに山側に明治期に掘られた煉瓦造りの最も古い隧道が残る。心霊スポットとして語られるのは主にこの最古の隧道で、素掘りに近い薄暗い坑内と煉瓦の坑口が、明治の面影をそのまま留めている。
噂の中心は「白い服の女性」で、坑内で女性の姿を見た、すすり泣く声を聞いたという話が繰り返し語られる。また、トンネル近くにかつて茶屋があったとされ、その建物にまつわる不穏な言い伝えが噂の背景として持ち出されることが多い。ただしこの言い伝え自体は出所のはっきりしない伝聞であり、事実として確認されたものではない。古い隧道は音がこもりやすく、外の物音が人の声のように聞こえることもある。
最古の隧道は現在、柵などで立ち入りが制限されていることがあり、状況は時期によって変わる。周辺は民家もある生活道路で、夜間に騒げば確実に迷惑になる。訪れるなら昼間、明治の土木遺構を見る目的で歩くのが良い場所である。