エピソード
玄界灘の荒波が玄武岩の断崖を削って生んだ、七つの海蝕洞窟。柱状節理の岩肌に穿たれた洞窟群は国の天然記念物で、遊覧船で洞内へ乗り入れることができる。荒天時には洞窟が波を呑み込んで轟音を上げ、その様子から「釜」の名がついたと言われる。
古くから漁師たちに畏れられてきた海の難所であり、洞窟に呑まれた船の言い伝えや、時化の夜に洞窟から聞こえる音にまつわる話が語られてきた。噂としては、断崖の上に人影が立っていた、洞窟の奥から声が聞こえた、といったものがある。玄界灘の海難の記憶が、この奇観に物語を与えている。
断崖上は草原の遊歩道が整備され、展望台から洞窟群を見下ろせる。呼子のイカと合わせて楽しめる唐津観光の定番であり、海が穏やかな日の遊覧船は爽快そのものである。崖際に近づきすぎないこと。